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【検証ログ】AIに「配当金で月10万円いくら必要?」と聞いたら、
答えが459万円足りなかった

2026-07-18 公開 | 筆者: 村上昂大 | 測定日: 2026-07-12・07-17(日付つき実測ログ) | 制度の数値は国税庁・金融庁・日本証券業協会の一次資料で確認

結論を先に

以下、日付つきの実測ログをそのまま公開します。

検証の方法

実測ログ①(2026-07-12): 制度の説明を間違えた

1回目の回答には、こう書かれていました。

「新NISAの年間投資上限(現行制度では1,200万円/年)」

これは誤りです。一次資料で正すとこうなります。

項目AIの回答(07-12)一次資料の事実
年間投資上限1,200万円/年最大360万円/年(成長投資枠240万+つみたて枠120万)
1,200万円の正体年間上限として説明成長投資枠の生涯上限(年間ではない)

出典: 金融庁NISA特設サイト(2026-07-10確認)。1,200万円という数字自体は実在するため、もっともらしく見えるのが厄介です。

このときの引用元は、個人のNISA解説ブログが上位を占めていました(10ソース中、同一ブログが4ページ)。

実測ログ②(2026-07-17): 誤りは消えた。でも——

1週間後、同じ質問を再測定しました。

観点07-1207-17
制度の誤り(年間上限1,200万円)あり消滅(「生涯投資枠1,800万円」と正答)
必要資産の答え約4,000万円(利回り3%・額面)「3,000万〜5,000万円」のレンジ提示
計算の前提額面(税引前)今も額面(税引前)のまま

制度の誤答は直りました。引用元が変わったためとみられ、AIの回答は日単位で変わることも実測できました。

ただし2回とも変わらなかった点があります。税金とNISA枠の上限を無視した「額面計算」です。

「3,000万円で月10万円」は手取りだと459万円足りない

AIも、AIが引用する上位記事も、だいたいこう答えます。「利回り4%なら3,000万円で月10万円(年120万円)」

手取りで計算し直すと、こうなります。

手取り月10万円に必要な資産(利回り4%)— 額面計算との差 よくある答え(額面) 3,000万円 手取りベースの実額 3,459万円 差=459万円(税20.315%+成長投資枠1,200万円上限を織り込んだ場合)

3,000万円のまま始めると、実際の手取りは月約9.2万円。目標に月8,000円届きません。前提を変えた計算は配当金生活シミュレーターでできます。

なぜAIは間違えたのか(犯人はAIではない)

引用元だった上位記事群を実際に開いて調べました。

AIは引用元を要約しているだけなので、Web上の多数派が額面計算なら、AIの答えも額面計算になります。制度の誤答が1週間で直ったのも、引用元が入れ替わったからと考えるのが自然です。

つまりAIのお金の回答の精度は、「そのトピックのWeb記事の質」の写し鏡です。

AIのお金の回答と付き合う3つのルール

① 金額・税率・制度は一次資料で確かめる

国税庁タックスアンサー・金融庁・日本証券業協会など、発行元が確かな資料に当たる。この記事の数字もすべて一次資料つきで書いています。

② 計算は「前提」を見る

税引前か手取りか。NISA枠の上限を織り込んでいるか。前提を明示していない計算は、だいたい額面です。

③ 日付を疑う

AIの回答は日単位で変わることを実測しました。「いつの回答か」を意識し、大事な判断の前には聞き直すのが安全です。

次回予告と検証の続き

この検証は継続中です。次回は2026-07-24に同じ質問を再測定し、回答の数字が手取りベースに寄るかを記録します。

検証で使った計算機と、答え合わせに使った解説記事はこちらです。